第48章
實川 風 リサイタル

満員御礼

  一部14:30pm   SOLD OUT
 
二部17:00pm SOLD OUT

6月なのにまさかの梅雨明け、真夏の暑さとなった6月30日土曜日。銀座でちょっとクラシック.コンチェルティーナlabo 、實川 風 さんピアノリサイタルが行われました。

厳しい暑さの中、開場30分以上前から熱心なお客様にお並びいただきました。
今回はプログラム発表前から2日完売となりました。
360度スタインウェイを取り囲んで、
第1部ベートーヴェン:トルコ行進曲は、實川さんの編曲で華やかに始まりました。
どちら向きにお辞儀をしたらいいかわからない(笑)シチュエーションの中、
2曲めはシューベルト晩年の、アレグレット変ホ長調 D946-2。3曲から成るアレグレットの第2曲。美しい中にも悲しさ、人生の儚さをしみじみと歌う名曲で、シューベルトの世界に入り込みました。
続いて
ドビュッシー 月の光(ベルガマスク組曲より)言わずと知れた名曲、次のフランクの荘厳な曲への序章として。
フランクはベルギー生まれで、厳格な父にピアニストてしてヴィトルオーゾとなるべく教育されましたが、これに反発し、フランスでオルガン奏者として活躍しました。作曲家として認められたのは晩年になってからですが、イザイに捧げられたヴァイオリンソナタなど名曲で、知られています。この前奏曲、コラールとフーガは、オルガンの音色を感じさせる超大曲。とても複雑な構成で、暗譜で弾くのは實川さん自身初めてとの事。
フランクは同時代を生きたドビュッシーとは対照的に、モノトーンな暗い色調。重々しく宗教曲を思わせる大作。最後に白い一筋の光が差して天国に登るかのように高らかに終わりました。圧倒的な迫力に、大感動。
 
一部のアンコールは夏にふさわしく、ドビュッシーの花火で華やかに終了。
 
第2部も満席の中、シューベルト アレグレ ット変ホ長調 D946-2でしっとりと始まりました。続いてフランクの前奏曲、コラールとフーガ。1日に2回弾くのは相当な集中力を要求されます。見事に弾ききりました。
感動冷めやらぬ中、一転共演に高橋ドレミさんを迎え、ドビュッシー 小組曲(4 手連弾)。1.小舟にて2.コルテージュ 3.メヌエット 4.バレエ。鮮やかな色彩を感じる美しい小品集でした。お2人の絶妙のアンサンブルを間近に感じられました。
アンコールにはドビュッシーの「おもちゃ箱」これまた4手連弾。なかなか演奏される機会のない名曲をたっぷりと堪能させていただきました。
 
※7月14日土曜日、ミューザ川崎シンフォニーホールにて實川風リサイタル。ベートーベンのテンペスト、ワルトシュタイン、後半は本日のシューベルト、フランクが演奏されます。
大ホールの響きを、是非聴きにいきましょう♫


  曲目
 第1部
 
ベートーヴェン:トルコ行進曲
 
シューベルト アレグレット変ホ長調 D946-2
 
ドビュッシー 月の光(ベルガマスク組曲より)
 
フランク 前奏曲、コラールとフーガ

  
第2部  (共演: 高橋ドレミ)
 
シューベルト アレグレット変ホ長調 D946-2
 
フランク 前奏曲、コラールとフーガ
 
ドビュッシー 小組曲(4手連弾)
 
1.小舟にて
 
2.コルテージュ
 
3.メヌエット
 
4.バレエ
 
 
 
實川 風( じつかわ かおる) piano
 
2015年、ロン・ティボー・クレスパン国際コンクール(パリ・フランス)にて、1位なしの第3位、最優秀リサイタル賞、最優秀新曲演奏賞を受賞。2016年には、カラーリオ国際ピアノコンクール(カラーリオ・イタリア)にて第一位受賞。その他、2008年日本音楽コンクール第3位、名古屋国際音楽コンクール第1位、2013年サザンハイランド国際ピアノコンクール第2位(オーストラリア・キャンベラ)、2015年第3回日本ショパンコンクール第一位など、国内外のコンクールで優勝・入賞を果たす。上海音楽祭、ソウル国際音楽祭、ノアン・ショパンナイト(フランス)に出演。これまでに、キャンベラ交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団などのオーケストラと共演。東京藝術大学附属高校・東京藝術大学を首席で卒業。同大学大学院(修士課程)修了。山田千代子・御木本澄子、多 美智子、江口玲の各氏に師事。昨年秋よりグラーツ国立音楽大学ポストグラデュエイト課程に在籍し、マルクス・シルマー氏に師事。
先日終演後にHP用に實川さんの特別演奏!!