第72章
鈴木舞&有馬律子
DUOリサイタル(vn&hrp)

場所 汐留ホール 13時30分開場14時開演
マスネ: タイスの瞑想曲
パガニーニ: カンタービレ
サン=サーンス: ヴァイオリンとハープのための幻想曲
シュポア: ヴァイオリンとハープの為のソナタ op.114 (モーツァルト「魔笛」の主題によるポプリ)


冷たい風の中にもほのかな梅の香に春を感じる2月28日日曜日、銀座でちょっとクラシックは、ヴァイオリンの鈴木舞さんとハープの有馬律子さんのDUOリサイタル。汐留ホール83席を半数に減らしての開催となりました。
お2人ともコンチェルティーナのコンサートに何度かご出演されていますが、DUOでは初めてとなります。
イベールの間奏曲に続いて、マスネ:タイスの瞑想曲、鈴木舞さんからオペラの一節で娼婦タイスが神の道へ改心していく場面、一方神職にありながらタイスに魅かれている神父の葛藤を描いている、と解説があり、ピアノ伴奏でよく耳にしているこの曲を、ハープ伴奏で、より深く鑑賞できました。
3曲目はシュポア:ヴァイオリンとハープのための幻想曲より、モーツァルト「魔笛」の主題によるポプリ。自らヴァイオリン名手であったシュポアは、ハーピストの妻と演奏旅行のためこの曲を作曲。耳馴染みのメロディーが編曲されて現れました。
そして、鈴木舞さんのソロで、パガニーニ:24のカプリスより第13、24番。大変技巧的で悪魔に魂を売った奇才パガニーニの難曲を、目でも耳でも楽しませてくれました。
休憩を挟み、第二部は有馬律子さんのハープソロで、ドビュッシー:アラベスク第一番から始まりました。優雅に見えるハープは実は7本のペダルを足で操る重労働。その仕組みを解説してくれました。
尊敬する先生に教えを乞うため、チェコに留学されていた有馬さん、スメタナのモルダウは第二の故郷への想いが込められた渾身の演奏でした。
DUOでドビュッシー:亜麻色の髪の乙女、フォーレ:夢の後に、フォーレ:シシリエンヌと珠玉の名曲3曲の後、本日のメインであるサン=サーンスの幻想曲。鈴木舞さんが大学時代から憧れていて、初めてお客様の前で演奏できて、嬉しいと語られ、情熱的な演奏に、その場に居合わせた観客こそ光栄で感激でした!
アンコールはパガニーニのカンタービレ。
ヴァイオリンとハープ、DUOの魅力を堪能したリサイタルでした♫