實川 風
第42章 實川 風 リサイタル

第一部 13:30
第二部 16:00 
 満員御礼
 
クリスマス間近で華やぐ銀座4丁目の裏路地、コンチェルティーナの銀座でちょっとクラシックは、第42章となりました。
銀座でちょっと最多数出演の實川風さん、発売2日でチケット売り切れという人気ぶり。
今回はコンチェルティーナLabo=音の実験室の第1回目となります。プログラムは当日のお楽しみ。
椅子をいつもと違う配置にしてみました。
通常の演奏会では、ピアニストの右手側から、右の横顔だけしか見えません。今回はピアノを取り囲む形で、360度から見られる演奏会。演奏者も観客もちょっと緊張します。
第1部はシューベルトの即興曲から、しっとりと始まりました。続いてベートーベンのソナタテンペスト。音楽室に飾られているいつも怒った顔のベートーベンの苦悩に満ちた重々しい曲です。あれあれ?今日は楽しいクリスマスコンサートのはずでは?
一転、トルコ行進曲 (ルービンシュタイン=實川編)ベートーベンの有名な旋律をルービンシュタインが編曲、さらに實川さん自身が音を足して、華やかにアレンジしてくれました。
そして、ワルツ王シュトラウスの名を世界に知らしめた「美しき青きドナウ」をポーランドのシュルツ=エヴラーが編曲した、「美しき青きドナウ」によるアラベスク。5つの有名なワルツのメロディーの間に、超絶技巧の数々が挟まった、超難曲。体力も気力も知力も必要です。
華やかに弾き終わり、一気にニューイアーコンサートを聴いたような高揚感の後、アンコールでは1部でショパンのエオリアンハープ、アルゼンチンの作曲家ヒナステラのアルゼンチン舞曲集で、大満足。
集まったお客様にとって、最高のクリスマスプレゼントとなりました♫
 
プログラム
ベートーヴェン: ピアノソナタ第17番ニ短調「テンペスト」作品31-2
トルコ行進曲 (ルービンシュタイン=實川編)
シューベルト:即興曲変ト長調 作品90-3
シュルツ=エヴラー: シュトラウス作曲「美しき青きドナウ」によるアラベスク


コンチェルティーナLabo(ラボ)~音の実験室~
一流アーチストを自宅の応接室に招いて、演奏を楽しむサロンコンサートのスタイルはそのままに、芸術家の実験的な試みを共有する、1時間のプログラムです。例えば、ある作曲家や作品を深く掘り下げてレクチャーを。またある時は一つの題材を違った作品で表現。超レアな作品を取り上げてみる。全曲演奏シリーズ etc.etc.
コンチェルティーナは、ここでしか出来ない、アーチストが自らを表現しプロデュースする、意欲的な音の実験室に変わります。
さあ、貴方もご一緒に。その場に居合わせた方だけが、Laboの検証人として、アーチストと共に濃密な音の時間を共有できるでしょう。


 實川 風( じつかわ かおる) piano
 東京藝大付属高校を経て藝大卒、2007年、第31回ピティナ・ピアノコンペティション特級銅賞・聴衆賞受賞。第8回ショパン国際コンクールin ASIA一般部門金賞、2008年、第77回日本音楽コンクールピアノ部門第3位。名古屋国際音楽コンクール第1位・聴衆賞、2015年、全日本ショパンピアノコンクール第1位、2015年10月ロン=ティボー=クレスパン国際コンクールにて1位なしの第3位を受賞、併せて最優秀「リサイタル賞」及び「新曲賞」を受賞。各地のソロリサイタルの他、協奏曲で内外の交響楽団と共演。また、その柔らかく多彩な音色は室内楽の分野でも高く評価され、弦楽器から管楽器まで著名な楽器奏者との共演を近年広げている。