ジュゼッペ・ネセ
フルートリサイタル

今イタリアでもっとも注目されているフルーティストで、欧州各国はもとより、オマーン、エチオピア、など世界中から演奏に呼ばれ、国際音楽祭でオーケストラとも多数共演しています。ジュゼッペ・ネセ コンサート コンチェルティーナGINZA 公演の打診を受けたのが3日前、と、全くのサプライズコンサートになってしまったのですが、なんと声をかけたわずか1日の間に、用意した20席は満席!最前列の方はほんとに、数十センチの距離で素晴らしい生演奏が聴けるという、最高に贅沢な空間です。ネセさんの演奏が始まりました。バッハのパルティータからはじまり、次々と披露される美しい音色に
酔いしれるばかり。流れるような旋律に気持ちよくてウトウトしかけると、次は信じられない選曲が。バイオリンの超難曲!と言われているパガニーニのカプリース24番を、圧倒的な技術と表現力で奏でるのです。フルートで。本当にこれがフルートなの?と目と耳を疑うほどでした。60分のコンサートはあっという間に終了。アンコールの「帰れソレントへ」は、イタリアの郷愁を色濃く映す余韻たっぷりの演奏。観客からの割れんばかりの拍手と笑顔にネセさん、大満足のようでした。終了後は、ネセさんを囲んでの簡単なパーティー。普段は舞台の上やブラウン管で移る遠い存在のような演奏家と同じ目線で触れ合える機会はとても貴重です。何より、ネセさんの誠実さがとっても伝わる時間でした。イタリア人で、あまり英語が得意ではないようですが、それでも辞書を広げてまでなんとかみんなと話をしようとする姿に感銘を受けるばかりでした。最後に、ネセさんのCDサイン会&試聴会。演奏者本人が演奏を解説しながら知名オーディオで聞くという、なかなかありえない機会もあり皆大満足でした。会場が一体になるような、音と心の触れ合いの場がいかに素晴らしいかということを実感するひとときでした。