澤田勝勇
津軽三味線 澤田流 

 
紋つき袴姿。凛々しい出で立ちの澤田勝勇先生が登場すると、会場にはいつにないピンと張り詰めた空気が満ち、思わず背筋が伸びる緊張感の中、銀座18(でちょっと)津軽三味線が始まりました。津軽じょんがら節まずは1番から。バチを叩きつける迫力に圧倒されます。
 
普段は民謡の伴奏として役割を果たす津軽三味線、親しみやすい炭坑節や東京音頭で、客席から手拍子、口ずさむ歌声が出て、一気に和やかな雰囲気に。
ところで、津軽三味線の皮は、何でできているかご存知ですか?勝勇先生から客席に質問です。
猫︎!? 三味線の皮は一般的にはネコが多いですが、津軽三味線は犬でできています。強く叩きつけるため、厚くなくてはいけないのだそうです。近年、イヌの皮が輸入困難となり、代用としてカンガルーが重用されるようになったとか。飛び跳ねるような音になりそうですね
では、三味線のお値段は、ズバリいくら?さすが銀座のお客様、上品です(澤田談)
竿は樹齢700年という緻密で硬い栃の木、糸巻は象牙、金具は24金、バチは鼈甲。超一流品ばかりです。
お値段 ウン百万円也。
北は北海道から南は九州沖縄まで全国各地の民謡のルーツが繋がっているなど、話は尽きません。
最後は津軽じょんがら節の曲弾き。これは、それぞれの津軽三味線の弾き手が、得意技を全て盛り込んだ、その人だけのオリジナル曲です。
華麗なるバチさばきと指の動き、流麗な音律に、満員の観客からもっともっとと、惜しみない拍手が沸き起こりました。熱い津軽三味線に感極まった銀座の昼下がりでした。
若冠29歳。日本の伝統を受け継ぐ姿は、頼もしいですね。
 


津軽じょんから節、津軽あいや節他 
森県津軽地方で盲目の坊様(ぼさま)の「門付」が発祥とされる津軽三味線。民謡の伴奏として全国に知られ、今や伴奏に留まらず、独自の広がりをみせている。バチを叩きつけるような演奏は、地吹雪のような自然を感じさせると同時に、ジャズやロックのアドリブ演奏と通ずるものがあります。
身体の中から湧き上がるリズム。太棹の迫力を、身近で体感していただけましたら幸いです。

 
澤田勝勇(さわだかつゆう)
津軽三味線澤田流勝勇会会主
1986年神奈川県横浜市生まれ。1998年津軽三味線を習い始める。
2000年中学二年生の頃より澤田流津軽三味線家元、澤田勝秋師に師事。澤田流津軽三味線名取『澤田勝勇(さわだかつゆう)』を襲名。
2009年細川たかし氏、長山洋子氏明治座公演、大衆演劇三代目大川竜之助一座公演、北海道釧路市山本譲二氏ステージにNAADAとして出演。2010年五木ひろし氏明治座公演、東北新幹線新青森開通PRキャンペーン、長山洋子氏ディナーショー、NHK歌謡コンサート出演。2013年長山洋子氏コンサート、2015年細川たかし長山洋子ふたりのビッグショー複数出演。ロックと津軽三味線を融合した、「バンドROA」活動開始し、各地でのライブやCDリリースを通じ、活動の場をひろげている。

 
 

■お申込:コンチェルティーナGINZA
全席自由2000円
お飲み物・茶菓子付
各部20 席限定


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TEL: 090-4752-8040
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