三野友子
第21章 三野友子ライアーリサイタル
心をすます竪琴の調べ 

 春の日差しが待たれる頃、銀座の小さなサロンには、そこだけほっこりとした空間がありました。
 パッヘルベルのカノンでライアーの音の紹介から始まりました。竪琴そのものの歴史は、古代メソポタミアに遡ります。ライアーは今から90年前に南ドイツのルドルフシュタイナーの理念のもとに作られ、ピアノの余分な部分を全部そぎ落とし、指先から音を直接出す、弦とフレームだけ残したとの事。
「千と千尋の神隠し」のテーマ曲「いつも何度でも」透き通る三野さんの歌声に、歌詞の意味をあらためて噛み締めました。

  あと10日もすれば桜が開花となりますが、ライアーで聴く「さくら」はつぼみが膨らみ、花開き満開になり、そしてハラハラと散っていく情景が目に浮かぶような、新鮮なアレンジにうっとり。日本人で良かったと実感します。
  スコットランド民謡そしてアイルランドの子守歌。YouTubeに感動した!と外国の方からも書き込みがあるそう。音楽は国境を越えます。
  アメイジンググレイス、そしてアンコールの「見上げてごらん夜の星を」には、会場内にハンカチで目頭を押さえる姿が。
日頃、雑多な音にさらされている現代社会ですが、耳をすますことの大切さを知らされたひと時でした。

 
アメージング・グレース Amazing Grace

主よ人の望みの喜びよ J.S.バッハ
Jesu, joy of man's desiring  J.S.Bach
パッヘルベルのカノンより Canon in D Pachelbel
さくら SAKURA
ケルト音楽 Celtic Music 他、

現代社会は人工音や雑音に満ち溢れています。時には都会の喧騒を忘れて、静かな、そして優しいライアーの音色に耳をかたむけてみませんか。きっとこころが解き放たれる事でしょう。

 
三野友子Leier
福岡県出身。8年半のドイツ滞在中に、長男の通っていた現地のシュタイナー幼稚園でライアーに出会い、アマネリー・ローリング女史に師事する。
クラシックからケルト音楽、中世の祈りの音楽、オリジナル曲まで幅広いレパートリーを持ち、各種イベント、パーティ、サロンコンサート、病院、老人ホーム、幼稚園などでの演奏、朗読やパフォーマンスとのコラボレーションなど、さまざまな場所でやすらぎと癒しの空間を提供する演奏活動をおこなう。
最新CD「竪琴の祈り」を含め「ライアーのおくりもの」「スイートライアー」「ライアーのこもりうた」など合計6枚のCDを制作。
<ライアーについて>約90年前に南ドイツで思想家・ルドルフ・シュタイナーの理念をもとに作られた竪琴。そのルーツは古代メソポタミア時代にまで遡ります。
共鳴する胴体をもち、弦はピアノと同じように半音階で張ってあり、その弦を指でひとつひとつの音をなでるように弾くことによって、ふりそそぐようなやさしい音を奏でていきます。
日本ではアニメ映画「千と千尋の神隠し」のテーマ曲「いつも何度でも」で木村弓さんがライアーの弾き語りをして、その清らかな音色が知られるようになりました。
 

■お申込:コンチェルティーナGINZA
全席自由2000円
お飲み物・茶菓子付
各部20 席限定


お問い合わせ
TEL: 090-4752-8040
mail@konzertina.jp